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めぐみ先生インタビュー 【第2話/ニュージーランドと日本の音楽の違い・音楽の魅力】

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さて、第2話のインタビューでは、奥深い音楽についての内容となっています。
どうぞご覧ください。

ニュージーランドと日本の音楽の違いを教えてください。

日本の教育制度とは違い、ニュージーランドには「音楽の授業」というものが 存在せず、楽譜の読み方などの基本的な音楽理論は、楽器の習い事などでその講師に習うというのが一般的です。

しかし日本では、必ず小・中学校で音楽の授業があり、その9年間で実践、鑑賞、理論を総合的に学ぶためのカリキュラムが組まれています。

日本の幼稚園、保育園でのリトミックを経験し、小中学校での音楽の授業、それに加えてテレビや街中から耳に入る音楽、そのたくさんの刺激のおかげで、 我々日本で生まれ育った大人は、正しい音程で歌え、正しくリズムを感じる力 が自然と養われています。日本が生み出したカラオケ文化の影響も大きいのではないでしょうか。

ニュージーランドでは、7 歳、8 歳から管楽器を習い始める子どもが非常に多いのですが、始めるのが早ければ早いほど良い、とは一概には言えないというのが本心です。

子どもの成長、骨格、歯並びに適しているか、また、小さい頃にどれだけ音楽環境下にいたか、というのも大きなポイントとなります。なぜなら、幼少のうちの正しい音感とリズム感、楽譜の読み書きの訓練があって、初めて楽器は花開くものだからです。

現在、現地校でも楽器(ホルンとトランペット)を教えていますが、生徒たちのほとんどは楽譜の読み書きができません。音程感覚が付いている子もとても少ないです。 生徒たちには、楽器の演奏技術を教えるのと同時に、まず音の名前、長さ、高さ、拍子、など沢山の音楽理論も同時に教えていきます。

管楽器や弦楽器はピアノとは違い、押せば必ず正しい音が出るわけではなく、さらにC調ではない楽器が多いので、余計混乱し、なかなか上達せず、本人もとても苦しみます。

たくさんのことを一度に吸収させるのではなく、「小さい頃に音楽の基礎を習っておけば、もっとスムーズに楽器が上達するのになぁ。」と思うことがよくあります。

また、日本では一つの楽器を選んだら、その楽器一筋。他に浮気しないのが一 般的なのですが、ニュージーランドでは違う楽器(主に同族楽器ですが)にも割と積極的に挑戦します。

「一つのことを極める」のを美徳とする日本人の考え方もその理由の一つであると思いますが、実際に「違う楽器を吹くこと」奏法はもちろん、使う顔の筋肉も違いますので変にクセがつくことを防ぐためでもあります。

逆に、こちらでは一つにこだわらず、いくつもの楽器を吹く人がプロでもアマ チュアでも多くいますが、それらは一つのことを極めようという考え方ではなく、出来るものは全部やる、やって、“楽しい”と思えることを重視しているように思います。

趣味や、余暇の時間を充実させるのが上手なニュージーランド人らしい在り方だな、と感じます。

めぐみ先生インタビュー 第2話 1

めぐみ先生にとって音楽の魅力とは何ですか?

音楽の魅力は、人に希望や笑顔を与え、人生に彩りを添えてくれるところだと思います。

季節のたびに思い出すメロディー、情景や旧友を思い出させてくれるフレーズ、ふとしたときに口ずさむお気に入りの歌、きっと人が生きていく中で「音楽」はいつも心と共に在り続けるものだと思っています。

一人で奏でるのも立派な音楽、そして仲間と一緒に音を紡ぐのも音楽です。

幼少から音楽に触れられる環境にあることで、感性が豊かになり、人を思いやる気持ちが生まれ、あたたかい心を育ててくれます。

また、オーケストラ、室内楽、合唱等、アンサンブルの中では、自分という存在の大切さに気づかされ、また他の演奏者の大切さも同時に感じ、表現の工夫、互いに音を聞き合う耳も育ちます。

呼吸を合わせ、足並みを揃え、一緒に練習して本番を迎える。そこで生まれる絆は代え難い宝物になります。

音楽には国境がなく、使う言語が違っても一緒に楽しい時間を過ごすことが出来ます。楽譜は音楽の共通言語です

右も左もわからない、知り合いもいなかったこの国にきて、「あなたが必要なの、あなたと一緒に音楽をやりたいの。」と言ってくれる仲間と出会えたことで、生きていく力をもらえました。

これまで楽器に費やした青春、十何年という時間は、無駄ではなかったのだ、と。私がこの場所に必要とされていることを知り、純粋に音楽が楽しいと思えたのもニュージーランドのおかげです。

(第3話へつづく)

めぐみ先生インタビュー 第2話 2

ニュージーランドでは音楽の授業がないということに私もビックリしました。
小学生の時に、お友達とリコーダーを吹きながら、登下校をしたことを覚えています。ですので、その時に吹いた曲を聞くと自然に、当時の思い出がよみがえり、何だかとっても温かい気持ちになりますね。
習い事として、小さいうちに水泳や体操、日本語教育ももちろん大事ですが、全てを司る音楽教育も大事だと思いました。

第3話は、「KANADEを始めたきっかけと特長」についてお話を伺いました。オークランドで、日本語での音楽教室はこちらだけだと思います。どうぞお楽しみに!

聞き手/Takako(こどもニュージーランド)