このスクールホリデーに、オークランドから車で3時間半ほど走ったところにある Te Kuiti という街に家族でファーム体験に行ってきました。
こちらのファーム(牧場)は、日本人の奥様にニュージーランド人の旦那様と2人のお子様が羊や牛を育てている本格的なファームです。
到着したその日は、仔羊のしっぽに輪ゴムを通し、耳端を切って家紋を入れる作業のお手伝いです。

羊は、しっぽを生まれてからすぐに切るそうです。それは、意外と長いしっぽは土に触ればい菌が入り、病気になりやすいからだそうです。
しっぽを切断するファームと、こちらのようにきつめの輪ゴムをはめて数日後に壊死させるファームがあるそうです。
また耳端を切るのは、どこのファームの羊なのかすぐ分かるように家紋のような印をつけるためです。
さて、ファームの仕事のお手伝いが始まります。
まず初めに、広い芝生にバラバラにたわむれている羊たちを犬8匹と私達ファーマー数人で、作った檻に集めてきます。

その後、大人の羊(肉になったらマトン)と仔羊の(肉になったらラム)と分け、仔羊一匹一匹を台に乗せて、しっぽの輪ゴム付けや耳端を3か所切っていくのです。

耳を切られた仔羊の耳から血がポタポタと流れ、よろよろになって離れ離れになった母親を探しに帰っていきます。
母親も仔羊を必至に探し、メェメェと泣き、子供の匂いと声で自分の子供かどうかで分かるそうです。
私は最初ちょっと、いたたまれない気持ちで眺めていました。体力がなくなって死んでしまう仔羊もいるそうです。

こんな姿を見たら、もしかしたらもう二度とラムを食べれない人や子供もいるかもしれない。
だけど、私は思うのです。
人間も動物は食べないと生きていけない。
私達家族は、牛や豚、鶏、羊のような肉をたくさん食べています。
その肉たちはどうやって生まれ、育ち、いろんな人たちと関わり合いながら店に置かれ、私達の口の中に入り、元気の源となっています。
ただ、店で買って食べているだけではない、こうして命というのは回っている事をしっかり学び、大切に感謝しながら食をしないといけない。
命を食べているのだから、その命のおかげで私達は生きていける。食べ物を粗末にせず、彼らの分までしっかり生きなきゃいけない。

8歳の息子にそこまで考えてもらう事は難しいと思うけど、少しでも食に感謝し、有難く頂くことを学んでくれていたら嬉しいですね。
ニュージーランドに来て11年。ニュージーランドといえば、羊やKIWIだけど、私たち家族は、羊のことを何もしらなかったので勉強になり、とても楽しかったです。

ファームの楽しさを感じると共にファーム生活の厳しさも知りました。
これからは、郊外を車で走って広いファームを見たら、今までと違う目で感じることが出来ます。
また、教えてもらった近くにある洞窟のトレッキング(Ruakuri Bushwalk)も素晴らしかったです。

帰る途中は、KIWI HOUSEにも訪れて、たっぷりニュージーランドの勉強をして帰ってきました。
ご興味のある方は、ぜひ一度、ニュージーランドの本格的ファーム体験をしに行ってくださいね。
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たかさん♀